【問5】過去問12年分とテキスト1冊を勉強していれば本当に宅建試験に合格できるのか?

【問5】過去問12年分とテキスト1冊を勉強していれば本当に宅建試験に合格できるのか?

【問5】過去問12年分とテキスト1冊を勉強していれば本当に宅建試験に合格できるのか?

令和元年度宅建士試験、問5

問5です。

宅建士試験のなかでサービス問題はいくつかありますが、

私に取っては、判決文問題もサービス問題のうちのひとつです。

ちゃんと読めば答えが書いてあるからです。

それでは読んでいきますね。

(判決文)
本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。けだし、無権代理人がした行為は、本人がその追認をしなければ本人に対してその効力を生ぜず(民法113条1項)、本人が追認を拒絶すれば無権代理行為の効力が本人に及ばないことが確定し、追認拒絶の後は本人であっても追認によって無権代理行為を有効とすることができず、右追認拒絶の後に無権代理人が本人を相続したとしても、右追認拒絶の効果に何ら影響を及ぼすものではないからである。


判決分要約(私の考え)

本人が、無権代理行為(=自分の代理でもないくせに自分の代理のように振舞ってした行為)を自分の行為と追認(=追って認めること)(=後になって認めること)を拒絶(嫌だ!!=認めないよ)と言った場合には、そのあとで、勝手に代理人になった奴が相続人で相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないとする!

けだし(←こんなのは読み飛ばそう笑)

無権代理人がした行為は本人が追認をしなければ本人に対して有効にならず、もしも本人が拒絶をしたら、その時点で無権代理の行為はまったく無効になるから、追認を本人が一度拒絶した場合には、本人であってもそのあとは追認を有効とできない。だから、本人が拒絶したあとに無権代理人が本人を相続したとしても、追認拒絶はそのままに決まってるよ。


そして無権代理人と相続の関係では、過去問で出ています。

わかってうかる宅建士、過去問12年P185より引用。

平成24年問4の肢2の解説を見てください。

無権代理人が本人を単独で相続した場合、

本人が拒絶してないときは)無権代理人は(自分のしたことを)

拒絶できない。(あたりまえだろ。自分で契約しといて、あとで拒絶とかできないよ。強制的に追認させられる。)

というのは過去問で勉強済みです。

判決文には

本人が追認拒絶をしたあとに無権代理人が本人を相続しても、

拒絶のまま変わらない。追認できない。

と書いてありますが、

もしも本人が追認も拒絶もしていないままであれば、

本人が死んだりして無権代理人が相続した場合は、

平成24年の過去問にもあるように

かならず強制的に追認をしなくてはいけません。

そして肢2を見てみましょう。

肢2:本人が追認拒絶をした後に無権代理人が本人を相続した場合と、本人が追認拒絶をする前に無権代理人が本人を相続した場合とで、法律効果は同じである。

答えは×。全然違う。

判決文を読み、過去問をしっかりやっていれば余裕でわかる超ラッキー問題です。

私の解答も一切悩んだ形跡がありません。

今年の民法簡単すぎる。問1から問5まで全問正解!!楽勝すぎる。